小学校受験の巧緻性
幼児期と言われる1歳〜6歳は、子どもの発達において非常に重要な時期です。
この時期に巧緻性を高めることは、将来の学習や生活において重要な役割を果たします。
ここでは、子どもの巧緻性を高めるための方法をいくつか紹介しますね。
小学校受験では、巧緻性と言われる分野があります。ハサミを正しく扱ったり、豆を箸で運んだりします。幼いころからこれらを練習していることで、自分の手先をうまくコントロールできるようになります。
私の子どもも意識的に巧緻性の練習をするようになってから、集中力が上がったり、工作物が上手になっていったりしました。
これらはほんの些細なことで、長い目で見るとたくさんいいことがあります。
小学校受験の内容は幼児期に身につけたい力が備わります。受験の有無に関わらず、できるところから生活に取り入れてみてくださいね。
また、子どもの発達にあった学びも大切です。
こちらでは文部科学省がそれぞれの年齢の発達段階を書いています。参考にされてくださいね。
幼児期の初期(3歳から4歳ごろ)では、動きに「力み」や「ぎこちなさ」が見られるが、適切な運動経験を積むことによって、年齢とともに無駄な動きや過剰な動きが減少して動きが滑らかになり、目的に合った合理的な動きができるようになる。
幼児期に身につけたい生きる力
幼児期運動指針
巧緻性を高めるメリット
1. **手先の器用さの向上**:細かい動きをコントロールする力が養われ、日常生活での自立性が高まります。
2. **脳の発達**:手先を使った活動は脳の発達を促進し、認知機能の向上に繋がります。
3. **集中力の強化**:細かい作業を行うことで集中力が養われ、学習や遊びの場面で役立ちます。
4. **問題解決能力の向上**:複雑な動きを必要とする活動を通じて、問題解決能力が向上します。
5. **創造力と想像力の発展**:手先を使ったクリエイティブな活動により、創造力や想像力が豊かになります。
6. **自信の向上**:細かい作業を成功させることで達成感を得られ、自信が育まれます。
7. **社会性の発達**:グループでの手作業を通じて協力やコミュニケーションスキルが向上します。
これらのメリットにより、幼児期に巧緻性を高める活動は総合的な発達に大いに役立ちます。
遊びを通じた学び
子どもは遊びが学びの主要な手段です。
様々な遊びを通じて、子どもは手や指の巧緻性を発展させることができます。
積み木やパズル、粘土遊びなどの遊びを通じて子どもの手や指の動きを促進しましょう。
小学校受験の積み木といえば、立方体です。ある国立小学校の受験では、積み木を重ねる試験がありました。
昔ながらのあそびですが、奥が深いものがあります。
巧緻性を高めることはもちろん、図形問題、数量問題、四方からの観察などの対策もできます。
小学校入学以降も図形は習っていきます。巧緻性を高めながら、図形感覚も身についていきますよ。
細かい作業
子どもの手や指の巧緻性を高めるために細かい作業を行うことも重要です。
例えば、ビーズやボタンを使った手作りの工作や糸通し遊びなどは、手や指の筋力と巧緻性を発展させるのに役立ちます。
子ども一人ひとり指先の器用さは違います。いきなり難易度の高いものを選んでしまうと、やる気を損なってしまいます。
穴の大きなビーズやボタンを選んで、その子どもにあったものを用意されてくださいね。
最初取り組んだものが楽しいと、子どもは自然とまたやりたくなります。楽しい気持ちを忘れないように、遊びながら巧緻性を高められるといいですね。
ストローを切ったものをビーズの代わりにしてもいいです。ある程度、穴の大きさがあるのでヒモを通しやすくなります。
また、ビーズだけでなくボタンや貝殻も楽しいです。お気に入りのぬいぐるみがあれば、付けてみるのもいいでしょう。
また、指示行動の対策としても使えます。「赤、青、黄色順番で入れてください。あわせて9個入れたら、ヒモを結んでください」このような問題を出すだけで、簡単な指示行動の対策になります。
ヒモに通すだけでなく、ビーズを並べて絵を描くこともできます。色とりどりのビーズを画用紙の上で並べてみましょう。できあがったら、何を作ったのか、どうしてそれを作ったのか話してみます。これは口頭試問の練習にもなりますよ。
絵を描く
絵を描くことは、子どもの巧緻性を高めるための優れた方法です。
子どもには紙やクレヨンを使って自由に絵を描かせることで、手や指の動きをコントロールする能力を向上させることができます。
きれいなマルを描くことは、大人でも難しいものです。それだけ絵を描くことは手先をコントロールする必要があります。また、頭の中で想像しているものを具体化する作業でもあります。
自分の思いを表現する練習にもなりますよ。
できあがった作品には、なにを描いたか、どの部分をがんばったか、などを質問してみてくださいね。
工作活動
工作活動は、子どもの手や指の巧緻性を高めるための素晴らしい機会です。
折り紙や切り貼りなどの工作を通じて、子どもは手先の動きを練習することができます。
ハサミできれいに切る方法、ノリを無駄なく塗る方法、ホッチキスの使い方などを一つ一つ確認してみましょう。
作業を確認していくことで、どの部分がまだできていないか明確になります。ノリをつけすぎてしまうのであれば、指先に無駄な力が入っているのかもしれません。
どの作業も「ほどよい力」が必要です。
工作を通じて、物のあつかい方を学ぶことができますよ。
指先運動のゲーム
指先運動を促進するゲームやアクティビティを取り入れることも有効です。
指先で小さな物をつかんだり移動させたりするゲームは、子どもの巧緻性を向上させるのに役立ちます。
手先を使うゲームはジェンガが有名ですが、幼い子どもはまだ難しいかもしれません。
手先を使うバランスゲームは他にもたくさんあります。またおもちゃを使わなくてもできるゲームもあります。砂で作った山の上に木の棒を1本さします。木の棒を倒さないように、砂の山を少しずつ手で崩していくゲームです。
勝敗があるゲームなので、行動観察対策にもなりますよ。
楽器を演奏する
楽器を演奏することは、子どもの巧緻性を高めるための優れた方法の1つです。
子ども用の楽器やリズム器具を使って、子どもに音楽を楽しむ機会を提供してみましょう。
巧緻性を高めたいからといって、ピアノを習いにいく必要はありません。もちろんピアノを習うことのメリットはたくさんありますが、巧緻性を高めるためだけならお家で楽しく鳴らすだけで充分です。
大きな音、小さな音、かすかな音など音の強弱をつけることで手首をうまく使う練習になります。
音楽を学ぶためではなく、楽器を楽しみながら手先をうまく動かす練習をしています。
楽器を手作りすれば、工作活動とつなげることもできますよ。
お手伝い
日常生活の中で、子どもに実用的な活動を行わせることも巧緻性を高めるための良い方法です。
食事の準備や掃除などの家事活動を通じて、子どもは手や指の動きを磨くことができます。
ぞうきん絞り、食器拭き、ほうき履きなどは日常生活に取り入れやすいお手伝いです。小学校受験の試験内容で、これらは実際に出題されたことがあります。子どもの頃のお手伝いは、生きる力を身につける上でも大切なことです。子どもがお手伝いをできるようになると、シングルマザーの私はとても助かりました(笑)
もちろん、教えるときは時間がかかり大変ですが、結果的にいいことがいっぱいあります。
小学校受験対策にもなるお手伝いについてブログ記事を書いていますので、できるところから始めてみてくださいね。
昔ながらのおもちゃ
子どもには昔ながらのおもちゃを提供することも効果的です。積み木や折り紙などのおもちゃを通じて、子どもは手や指を使って物を組み立てたり、折ったりすることで巧緻性を高めることができます。
折り紙は巧緻性を高めるための遊びとしてとてもおすすめです。折り紙で生じる作業は、他の遊びにはない手先の動き方をしています。また、折り紙は難易度がさまざまです。その子どもにあったレベルの折り紙で遊ぶことができるので、難易度調節がしやすいです。
できあがった作品でごっこ遊びをしても楽しいですね。ごっこ遊びは行動観察対策にもなります。ごっこ遊びは「こんなときどうする?」をシミュレーションすることができます。たくさんのシミュレーションをすることで、実際の場面で役立てることができますよ。
継続的な練習
巧緻性を高めるためには、継続的な練習が必要です。
子どもには、定期的に手や指の動きを練習する機会をつくり、子どもが自信を持って成長することができるように支援しましょう。
子どもの巧緻性を高めるためには、様々な方法やアクティビティを取り入れることが重要です。
子どもが興味を持ちやすいものや楽しい活動を通じて、手や指の巧緻性を発展させることができます。子どもをサポートして、自信を持って成長するための環境を整えることが大切ですよ。
無理のない程度に、できるところから取り入れてみてくださいね。