1. 食育のメリットと私の経験
私は子育てをしながら仕事をしているシングルマザーです。時間とお金のやりくりは日々の大きな課題です。仕事と子育ての両立に追われる毎日を過ごしています。特に、国立小学校の受験を目指していた頃は、勉強時間の確保や対策に心を砕いていました。
そんな中でも、「食育」を意識した日常の知育活動に取り組んできました。今回は、限られた時間と予算の中で実践できる、食事を通じた知育アイディアとレシピをご紹介します。
食育は、単なる「食事の準備」ではありません。食べ物を通じて、子どもが自然と興味を持ち、学ぶことができる素晴らしい知育活動です。私は、仕事をしながらも、毎日の食事を通して子どもの知育をサポートしたいと考え、少しずつ工夫をしてきました。
特に小学校受験を意識し始めた頃からは、ただ食べさせるだけでなく、食事の中で学べる要素を増やすことを心がけました。
2. 食事を知育に活用するアイディア
食育という言葉は世の中に溢れかえっているようですが、その内容はさまざまです。農場へ行って収穫体験をすることも食育と言えますし、栄養素を学ぶことも食育と言えます。たくさんある中でも自身の経験を踏まえて、幼児から小学校低学年向けのアイディアをご紹介しますね。
色や形を学ぶ食材の選び方
私の家庭では、カラフルな野菜やフルーツを使って、色や形を自然に学べるよう工夫しています。例えば、赤いトマトや黄色いパプリカ、緑のブロッコリーなど、食卓に彩りを添えることで、色彩感覚を養うことができます。また、食材の切り方を工夫して、星形やハート形にすることで、形に対する興味を引き出しています。
小学校受験では野菜の縦切り、横切りの問題が出題されます。実際に子どもと一緒に切ってみることはもちろん、絵を描くこともありました。切り方を変えるだけで野菜や果物の表情はガラっと変わります。「今日のサラダのトマトは何切りにする?」と会話をしながら料理を楽しんでいました。
絵本の野菜の教えシリーズは、旬の野菜や断面図、どのように育つかなどを学ぶことができます。小学生の理科や社会の内容にもリンクしているところがあり、とても勉強になりますよ。
食べ物を通じて数を学ぶ方法
調理の時間は、数字を学ぶチャンスでもあります。例えば、おにぎりを作る際に「今日は3つ作ろうね」と言って、数える練習をしたり、スプーン1杯のふりかけで何個のおにぎりが作れるか一緒に考えたりします。これにより、自然と数に対する感覚が身につきます。
小さなハンバーグを作って、一人何個食べられるか割り算することもあります。「ママは〇〇ちゃんの倍の量を食べたいな。何個になるか並べてみてね」ということで、数量の感覚を掴むこともできます。
数の分割を幼児期から学びたいならばっちりくんドリル 数の分割・束などもおすすめです、掛け算や割り算を知らなくても解ける内容です。
味覚や食感で五感を刺激する食育
食事を通じて五感を刺激することも大切です。味覚に注目して、「甘い」「酸っぱい」「苦い」といった味を一緒に感じることで、子どもが食材に興味を持つようになります。また、食材の食感にも注目し、「シャキシャキ」「ふわふわ」などと表現することで、言葉の学びにもつながります。
加熱する前のナスの香りを嗅いでみたり、加熱後と味の変化を感じてみたりしています。マシュマロは加熱するとトロトロになり、冷めると固まるので子どもはとっても楽しいようです。
私は日本語独特の音、オノマトペを大事にしたいと思っています。豊かな感性を育てていくとき、オノマトペはとても重要です。こちらの絵本は食育と繋げながらオノマトペに触れることができますよ。
3. 年齢別におすすめの知育レシピ
食育は小さなこどもも楽しめる知育活動です。その子どもの年齢や興味にあわせた食育を楽しんでくださいね。わが家が実際にした内容をご紹介します。
幼児向け:色と形を学ぶおかずプレート
子どもが小さいうちは、特に色や形を意識したプレートを作りました。例えば、カラフルな野菜を使って顔の形に並べたり、フルーツを星形に切ったりすることで、子どもは楽しく食事をしながら自然と学びます。
詳しい因果関係はわかりませんが、わが子は好き嫌いがあまりありません。それでも幼児期に食育を意識していて良かったなと思っています。
小学生向け:簡単クッキングで理科の実験
小学校に入ってからは、簡単な料理を一緒に作ることも良い知育になります。例えば、パンケーキを焼く際に「どうして膨らむのかな?」と問いかけることで、科学の興味を引き出します。自分で作った料理を食べることで、達成感も得られ、食べることへの興味がさらに広がります。
寒天とゼラチンの固まり方の違い、塩と砂糖の溶け方の違いなども試してみました。等分に切る方法を考えてみることもあります。
お家でできる実験の本はたくさんありますが、個人的にはこちらの本がおすすめです。写真が大きく載っていて読みやすく、さまざまな疑問にも答えてくれています。
親子で楽しむ:親子で作るピザパーティ
時間がある週末には、家族全員でピザを作るのも楽しい活動です。ピザ生地を伸ばしたり、好きなトッピングを乗せたりすることで、創造力が養われます。また、オーブンで焼く時間を利用して、食材の栄養について話すこともできます。
ピザは材料を変えることで何度も楽しむことができます。ピーマンの切り方で味が変わることや、フルーツを加熱すると甘みが増すことなども学べます。
家庭菜園で収穫した野菜を乗せるととても楽しいです。
4. 食事中の工夫で知育効果を高める
可愛く盛り付けもして頑張って作ったものは、やっぱりおいしく食べたい!食育活動で一番楽しい時間かもしれません(笑)
食育はキッチンに立たなくてもできます。調理を始める前から食育は始まっていて、食べ終わったあとも続いています。途切れることはありません。少しの工夫でより学び多くできるので、わが家で意識していることをお話ししますね。
食事前後のコミュニケーションを大切に
食事前には、今日のメニューについて話し合い、食材がどこから来たのかを話題にすることで、食への関心が高まります。また、食後に感想を共有することで、子どもの表現力も養われます。
生産地を地図上で調べながら「この地域はネギが多いね。こっちの食材だけでシチューが作れちゃうね」と会話することもあります。
「この前より野菜が高くなってる!けど、こっちの野菜は安くなってる」と気づくことで『旬』を知ることができます。
子どもと料理を楽しむポイント
料理を一緒にする際には、子どものレベルにあわせた簡単な作業を選ぶことがポイントです。例えば、野菜を洗う、材料を混ぜるなどの作業は、手先の器用さを養うだけでなく、料理のプロセスを学ぶ良い機会です。
子どもは包丁を使いたがるので、時期を見てマイ包丁を買うのもいいかもしれません。エプロンを用意するとノリノリでお手伝いしてくれます(笑)
キッチンは危険がいっぱいなので、少しくらいは親が先回りして危険を回避することも大切だと思います。忙しいときはサラダの野菜をちぎったり、お味噌汁のしめじをほぐしたりするだけのこともあります。
食事中に「〇〇ちゃんが用意したしめじ美味しい〜!」というとニコニコしていて、とてもかわいいです。
家庭菜園で育てたものもあるので「美味しそうなミニトマトを収穫してね」ということもあります。トマトの花が黄色、最初の実は緑色などと実物を見ながら学ぶことができます。
そのときのレベルやペースにあわせて、できるところから始めてみてくださいね。
食材の由来や栄養素を学ぶクイズ
食事の時間を楽しい学びの時間にするために、食材の由来や栄養素についてのクイズを出すことも良い方法です。「この野菜はどこで育ったかな?」や「この食材には何が含まれているかな?」と問いかけることで、食材に対する理解が深まります。
このクイズをする前には事前知識がある程度必要です。わが家では絵本や図鑑から学ぶことが多いです。
絵本を読むことも多いですが、情報量が多いのはやはり図鑑です。わが家では小学館の図鑑を利用しています。切り口も大きく載せられていて、旬の季節も学べるのでおすすめです。
5. まとめ
仕事をしながら子育てをする中で、時間やお金の制約があるのは確かですが、少しの工夫で日常の食事が子どもの知育に大きく貢献します。食育を通じて、子どもとの絆を深め、共に学び成長する喜びを感じながら、日々を過ごしていきたいと思っています。食事は、ただの栄養補給の場ではなく、親子で楽しみながら学びを共有できる貴重な時間です。忙しい毎日の中でも、ぜひ「おいしく学ぶ」ことを大切にしてみてください。